今、日本には銀行系のキャッシングから消費者金融、さらには中小金融など、貸金業者が多く存在しています。
しかし、それらの貸金業者からは諸事情で審査落ちしてしまい、闇金しか無くなってしまった、という経験がある方もいるでしょう。そうなると闇金しか手段が無く、ダメだとわかっていながらも冷静な判断ができずに、それに手を出してしまう人もいるのです。
闇金は悪質な取り立てをしてくることで知られていますが、職場に嫌がらせの連絡が入り、辞めざるを得なくなったという事例も少なくはありません。今回、ここでは職場に闇金からのいやがらせが入った事例、そして対処法などを紹介します。
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闇金業者に職場がバレると直接連絡が来る
闇金をはじめ、貸金業者にお金を借りる時には審査があります。通常、冒頭で紹介した銀行などの貸金業者の場合、現在の勤め先を聞かれるので、貸主には職場がバレています。
闇金の場合、中にはどんな職場で働いているのか、などを聞いてこない場所もありますが、当然職場の連絡先を聞いてくる場所も少なくはありません。さらに、名前と住所、電話番号からどういったわけか職場がバレることもあり、ほぼ闇金からお金を借りたら職場はバレている、と思って良いでしょう。
とはいえ、特に大問題を起こすことが無ければ、闇金は職場に連絡をしてきません。一体、どんなシチュエーションとなれば職場連絡を入れるようになるのでしょうか。
滞納すると職場にかけてくる
闇金業者はまず、滞納をした場合の職場に連絡を入れるようになります。「まぁ、自業自得では?」と、思われるかもしれませんが、一般的な貸金業者の場合は個人や個人自宅に連絡を入れることはあっても、職場に連絡を入れることはありません。
仮に、滞納している人物が職場を辞めていたり、業務を妨害したとなると、貸金業者の方にさまざまなリスクが発生するためです。貸金法も大変厳しくなってきているため、一般的な貸金業者にとってはできるだけ、家族や職場へ電話してトラブルを起こさずに解決したいのです。
しかし、闇金は違います。滞納した場合、まず本人に連絡が行き、行き違いなどで滞納が続く場合は容赦なく職場に連絡を入れます。また、金利について揉めたり、契約内容に不服を申し立てたり、正当な意見でありながら闇金にとって不服な申し立てをした場合も、嫌がらせとして職場に連絡がいくことがあるのです。
営業時間や給与日前後はエスカレート
とはいえ、近頃では「ソフト闇金」などという、優しい接客を行う闇金(取引内容は全く優しさはありませんが…)と印象を変化させている場所も多く、いきなり滞納初日から職場へ嫌がらせということは少なくなってきています。
では、どんなタイミングで職場に闇金から嫌がらせの連絡が来るのか、ということですが、やはり「債務者と連絡が取れなくなった」場合です。中には、契約内容上、保証人などとして親や配偶者、友人などに連絡を入れる闇金もいるようですが、それでも解決しない場合です。
時間帯も当たり前ですが、営業中ですので9時~17時頃と考えてよいでしょう。とはいえ、店鋪勤務だったということがわかれば、24時間どんなタイミングでも電話をかけてくるので、手に負えません。
明らかに営業妨害に繋がるような電話をかけてきても、闇金側にしてみれば痛くも痒くもなく、困らせるだけ困らせればお金を返済するだろうという発想なのです。さらに、給料日などのタイミングにはより嫌がらせがエスカレートする、とされています。
いろんな手口で嫌がらせしてくる
さて、ここからは闇金がどのような種類の嫌がらせの電話が来るのかを簡単に紹介しましょう。・1日に複数回連絡する闇金が会社に電話をしてくるのは、催促するためですが、これが1日に何度も行われるケースが多くあります。自分はもちろん、他の社員も手に負えないくらいに電話をかけてくる、というケースは一般的な嫌がらせです。
家族の職場などに連絡
また、自分だけではなく、父親や母親、姉妹兄弟、さらには配偶者や恋人の職場にまで取り立ての連絡をしてくる可能性があります。「○○が借金を返さない。20万円、アナタが返しても大丈夫ですよ」など、なぜか関係の無い人にも取り立ての連絡がいくことすらあるのです。
怒号を浴びせる
自分の会社に闇金から取り立ての電話が来た時、「○○さんがお金を返してくれないのです」程度ではまだいいでしょうが、「お前らもグルか!?」とか、「会社の金を使って返せよ!」など、悪質な怒号を浴びせてくる闇金もあります。自分も疲弊しますし、社員にも多大なる迷惑がかかることは間違いありません。すぐさま、対応策と取るべきでしょう。
SNSを利用した取り立て
闇金が取り立てを行う際、電話をし続けてくる上に、どのように手に入れたのか、SNSを利用して取り立てを行うことがあります。自分の電話番号などからLINE、さらにはフェイスブックなどを利用して、その友人や職場の仲間などへSNS経由で取り立てを行います。職場だけではなく、知らない人たちのプラベートまでを侵害するわけですから、これは悪質極まりない行動です。
出前や救急車を呼ぶ
都市伝説と言われていますが、あまりにも対処しない場合、闇金は取り立てを超えた嫌がらせとして、出前や救急車などの緊急車両をわざとその職場に送りつけることがあります。もちろん、その際も毎日のように職場に取り立ての電話はし続けるわけです。
体の関係の要求
職場に嫌がらせの電話をしながら、相手が女性だった場合「そういった関係を幾度かお前が結ぶなら、借金は考える」など、自身はもちろん、関係のない女性社員であっても巻き込むという嫌がらせを行う業者もいます。弱みにつけこまれても、負けてはいけません。
闇金からの電話が会社にかかってきた時の解決策
先ほどは、借りていないのにも関わらず催促があった場合をお伝えしました。最後に実際に借りている状態で闇金が、会社に取り立ての連絡をしてきた時の対処法をお教えします。
会社に取り立てに来た時の対処法
即日相談
ずばり、「すぐに警察、弁護士、司法書士などに相談する」です。もちろん、借金をしてしまったのは自分ですので、返済することが第一でしょうが、明らかに貸金法を逸脱している借入であれば、その契約内容自体がおかしいということになります。また、会社に著しい営業妨害を与えている取り立ての場合、間違いなく闇金側が黒です。今直ぐに、専門の窓口に相談するべきでしょう。
一人で解決してはいけない
闇金が、職場に連絡を入れる目的は、借りている本人を精神的に追いつめて金を絞り上げる、の一沢しかありません。別に、借主のだらし無い態度を直すとか、自分たちが困っているから…とか、そういったことではなく、お金を回収することが第一優先です。そのため、一人でパニックとなるのではなく、恥ずかしいかもしれませんが職場の人たちに相談しましょう。そして、電話が来ても「私たちは関係ありません」と、毅然とした態度で取り合ってもらい、いち早く警察や弁護士などに相談して解決策を見つけるべきです。
闇金業者・会社側の双方に然るべき場所に相談する旨を伝える
こちらがビクビクしたり、知らんぷりしていると、闇金は逆上してどんどん職場へと取り立ての連絡をしていきます。その悪行はエスカレートとしていき、家族、親戚、パートナー、そして自宅への突入など、もう手に負えなくなっていきます。
無視をせず、「そういったことをされるのであれば、専門家に相談いたします。」とか、「既に、被害届を出しておりますので」など、しっかりと伝えましょう。相手は、それで逆上することもありますが、嫌がらせを続けたりエスカレートすることはありません。
精神的に追いつめ、思考停止状態の相手をさせることが目的であり、自分たちが法律違反をしていることは百も承知です。つまり、然るべきところに出されたら負け決定ですので、負け戦はせずに引いていくのです。
4:職場から評価(評判)を失わないために
闇金からの取り立ての電話が職場にやってくれば、誰だってアナタのことを「大丈夫なのだろうか…」と、不安視するようになります。
最悪、あまりにも嫌がらせを長引かせてしまい、クビという厳しい判断がくだされることすらもあるようです。
しかし、対処法のパートでお伝えした通り、そこは毅然とした態度で振る舞うことをおすすめします。会社を辞めたから、かけてきても意味が無いと伝えてもらうのもひとつですが、できれば職場の人たちに録音やメモを取ってもらう、ということをしてもらうと良いでしょう。
電話番号の凍結をしろ、といういう人たちもいますが、こちらの電話番号がわかっている以上、さまざまな電話番号でかけてくるので意味がありません。大切なのは、「迷惑をかけてしまい、申し訳ございません。即日対処いたしますので、常に進捗をご相談いたします。」上司に詳細の状況を報告し、職場の人たちに「然るべき対応を取っているので、二度とかけてこないように」と言ってもらうことです。
もちろん、会社にとってはプラスになることはひとつもありませんので、ある程度の覚悟は必要です。
ただ、曖昧な状態にしておくのではなく、しっかりと対処をしているから解決までは協力してほしいと懇願し、アフターフォローなども手抜きしないように心掛け続けることでしょう。
自分が借りていないのに電話が来た場合
さて、ここからはちょっと番外編なのですが、自分がお金を闇金から借りていないのにもかかわらず、なぜか職場に連絡が来ることがあります。「イタ電だろう」と、思うことが重要ではありますが、やはり気になってしまうもの。
この原因としては、次の要因が考えられます。
借りてないのにかかってくる原因と対策
ケース1:消費者金融でお金を借りようとした
闇金の裏には、名簿屋と呼ばれるような連中が蔓延っており、申込をした人のリストを売買するといわれています。もちろん、手口はそれだけではなく、闇金自体に申込をしたのであれば、その系列業者に情報が共有されることもあります。「この人は金に困っている」勝手に、そういったレッテルを貼られ、職場まで調べ上げられ連絡が来るのです。ひとまず、これは無視で構いません。
無視、関係を否定し何もないことを公言する
ケース2:親族、友人が借金をした可能性がある
勝手に、保証人的な存在にされていた可能性があり、それで闇金から会社に電話が来たということです。毅然とした態度で理由を聞き、さらにはその本人への状況確認、ひどい場合は警察、弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。
本人への状況確認、警察、弁護士や司法書士に相談する
ケース3:「押し貸し」されてしまった
闇金に一度申込んだが断った。しかし、勝手に10万円が振り込まれていた、というシチュエーションは押し貸しです。これは、明らかに相手側の法律違反であり、「公序良俗」に完全に反しています。しかしながら、仮に使ってしまうと、不当利得とみなされるために返済義務が生じる可能性も否めません。「民法704条 悪意の受益者の返還義務」といった民法に触れるとなると、後々厄介ですので、手をつけず、闇金から電話が来ても「借りていない」と堂々と宣言し、直ぐに警察などに相談してください。
手をつけず、直ぐに警察相談する。
最後に
闇金は、絶対に借り手はいけない悪徳業者です。しかし、本当のお金に困っている時はついつい判断力が鈍ってしまい、思わずオイシイ謳い文句に引っかかってしまうものです。
仮に、借りてしまったとしても、絶対に滞納などをせずに対処しましょう。どうしても、払うことができないほどの、法外な金利を吹っかけられた時は即日、警察署や弁護士、司法書士などの専門家に相談してください。
何があっても、逃げたり、放置してはいけません。あなたの人生全てを奪ってでも取り立てを行うのが、闇金です。ぜひ、今回のことを参考にして、闇金との付き合いに終止符を打ってくださいね。